アイトラッキングは、主要な研究機関で、霊長類およびイヌに関する研究に活用されています。認知能力、比較社会学的刺激、行動神経学/生態学の研究に貢献しています。
霊長類とイヌの研究において、アイトラッキングは動物の知覚、認知、意思決定の場面を記録する新しい方法として注目されています。このテクノロジーによって、動物の視線パターンや眼球の動きを客観的に研究することができます。しかも、信頼性が高くバラツキの少ないデータを得ることができます。
画像処理によるアイトラッキングは、サーチコイルよりも快適で煩わしさもありません。また、EOG(眼電位センサー)のように電極を取り付ける必要もありません。アイトラッキングは、動物の自然な振る舞いを邪魔することもないため、霊長類とイヌの調査に大きなメリットをもたらしています。
霊長類およびイヌの調査・研究において、アイトラッキングは知覚の見極めと認知能力の評価に活用することができます。アイトラッキングは、以下の分野で利用できます。
ドイツのライプチヒにあるMax Planck進化人類学研究所での実験ビデオです。霊長類研究所のメンバーが、アイトラッキングを大型類人猿の研究に活用している様子をご覧いただけます。
パルマ大学の研究チームは、アイトラッキングを使って、以前は計測することが難しかった月齢の低いマカクの能力をより詳細に評価することに成功しています。 続きを読む
京都大学霊長類研究所では、人間とチンパンジーが顔を見る時の相違点と共通点を明らかにするため、アイトラッキングを使ってチンパンジーのスキャニングパターンを調査しています。 続きを読む